これから音高・音大を目指すために、新曲視唱の勉強を頑張りたいが、勉強方法がわからない…
今回はこのようなお悩みにお答えしていきたいと思います。
音楽高校、国公立音大のピアノ科出身で私が実際に受験期・試験前に実践していた方法をご紹介していきます!
目次
*予見でするべきこと
音部記号の確認
まずは楽譜の最初の部分を確認します。
ト音記号なのかヘ音記号なのか、まずはここが一番重要です。
拍子記号の確認
実際に歌うときは体でカウントしながら歌いますが、予見の時はからだの横で指などでカウントしてしっかり拍を感じて読み進めます。
調号の確認
♭系なのか#系なのか、長調なのか短調なのかは必ず最初に確認します。
予見では声が出せないので、楽譜から読み取れる情報はしっかりイメージして予見したほうが良いです!
テンポ、その他記号の確認
受験などででてくる課題は最初に速度標語が書かれていることがほとんどだと思います。
大体の速度の感じを覚えておくと良いです。
速度標語 | 意味 | 目安のテンポ |
Largo | 幅広く | ♩=40~50 |
Andante | 歩くような速さで | ♩=63~75 |
Moderato | 中ぐらいの速さで | ♩=76~96 |
Allegro | 快速に | ♩=120~152 |
この4つがおさえられていたらなんとなく体で感じながら予見できます。
きっちりテンポで歌うことは不可能ですが、Largoと書かれているのにAllegroのような速さで歌うのはNGですね。
心の中で歌う
上記の部分はささっと見て一番時間をかけるべきところはもちろんこの時間です。
拍を取りながら音を読み進めていきます。
詳しくは、この後予見のコツでお話しします。
*予見のコツ

簡単なリズムのところはさらっと流す
試験は8小節の課題が多いですが、例えば1.2小節は歌いやすく、4~6小節で難しいリズムが来たり、転調したりすることが多いので、ぱっと最初に見た時に「ここなんだか難しそうだな…」というポイントを見た方が効率的です!
どうしてもイメージできない音やリズムのところに時間をかけない
どんなに対策などをして挑んでも、本番の緊張感のなかイメージできないリズムや音の飛躍などがある場合もありますが、わからない部分に時間をかけすぎることはあまりよくないので、そういうときは自信がある箇所をしっかり歌えるようにしたほうが良いです。
おすすめの練習本【受験・試験対策】
・コールユーブンゲン
基礎練習に超おすすめです。音楽系の学校への進学を考えているなら持っていて損はないです。実際、音高音大時代は、授業でも利用していました。
章ごとに細かく基礎の練習できる項目がきまっています。
例) 2,3,4,5,…度間音程(跳躍の練習) 付点の練習 半音階 三連符 などなど…
上記に挙げた項目はほんの一部ですが、自分の苦手な項目などをとことん練習できるので、準備運動として利用していました。
基礎を固めることで実践問題に生きてきます!
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・視唱練習506問
ここからは試験に近づく実践問題です。
第1章と第2章に分かれていて、第1章はスラーや強弱がつかない問題で、第2章は記号や楽語を含む問題が出題されています。
先ほどご紹介したコールユーブンゲンで基礎をおさえたあと、第1章そして第2章を歌うというセットですることがおすすめです。
割と易しい問題から予見ではとりきれないな…というような難しい問題まで載っていて盛りだくさんです。
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*受験・試験までの勉強方法
本で勉強する
今ではネットで問題がみれるサイトなども増えてきていますが個人的にはこれ!と決めた本を持っておくことをお勧めします。
もちろん、色んな問題に触れるためにネットで検索することも、数をこなす上ではよい方法だと思いますが、本を持っていたほうが学習の段階が目にみえてわかりますし、安心材料にもなります。
一度歌った問題には日にちを書く
新曲視唱と言う意味では同じ曲を歌うのはあまり意味がないように思いますが、難しい音程だったり、歌う練習には十分意味があると思うので
問題ごとに歌った日にちを記入して目にみてわかるようにすることが大切です。
一日に長調・短調両方を歌う
これもとてもおすすめな方法で、長調と短調で気を付ける音程間が違ったりするので両方まんべんなくすることがベストです
(苦手な方を多めに歌うのもありです)
受験する高校や大学の難易度・予見の分数を知る
ここの下調べはとても重要ですね。その学校によって課題の傾向や分数も違うので、正しいベクトルで勉強をすすめるためにも受ける学校の問題は熟知しておくべきです!
誰かに聞いてもらいながら歌う
これも超おすすめです。
試験はもちろん試験官の前で歌うので、お家の練習でも誰かの前で歌うということはとても大切です。
家族に聴いてもらいながら歌うのも案外緊張するものなのでぜひ試してみてください。
まとめ 【読んだ後の行動】
新曲視唱のコツや練習方法についてまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?
色んな対策の方法があるかと思うので、少しでも参考になっていればと思います。
結局は毎日の積み重ねが一番の安心材料になりますね。
記事の中で紹介した本はこちら
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